今回は、私ぱっつんRD(管理栄養士)が先日提供した郷土料理の日の昼食の紹介をさせて頂きます。
第9弾は”悪い子はいねが~”のなまはげで有名な秋田県編です。
メニューはあいがけ神代カレー、大根サラダ、りんご缶でした。
あいがけ神代カレーは主に秋田県仙北市周辺で販売されているカレーで、昔風のルーと現代風のルーをあいがけし、温泉卵がトッピングされています。
写真左側の少し色が薄い方が昔風カレー、右側の色が濃い方が現代風カレーとなっています。
昔風カレーは固形ルーが家庭に普及する1960年代までよく作られていたカレーのようです。
鰹節や煮干し等からとった出汁をベースに、カレー粉と小麦粉で作ったルーでとろみを付けた和風カレーです。
昔は肉を思うように入手できなかったため魚肉ソーセージや魚の水煮缶が代わりの具として使われていたそうです。
現代風カレーはデミグラスソースを基本とした私達に馴染みのある欧風のカレーで、具も豚肉を使用しています。
本場では特産品である燻した大根の漬物「いぶりがっこ」をトッピングして完成のようですが、かけはしではそれが調達できず福神漬けになってしまい、再現度100%とはならなかったことが悔やまれます・・・
皆さまは昔風カレーを作ったことや召し上がったことはありますか?
かけはしの利用者さまにこの質問をしてみたところ、全員ではありませんでしたが「よく作っていたよ。これがうまいんだわ~。」「小さい時母に作ってもらったことがある。」と話される方がいらっしゃいました。
職員にも「実家でよく出てきたのがすごく好きだった。」と教えてくれた方がいました。
管理栄養士と今回調理を担当した調理師は作ったことも食べたこともなく、事前に行う作戦会議の段階で再現できるかとても不安に思っていたため、自宅でよく作っていたと話された利用者さまに詳しくお話を聞かせて頂きました。
そこで得られた昔風カレーに関するヒントは
①カレーうどんのつゆの様な和風なイメージ。
②今のカレーよりもあっさりしていて甘みがある。
③辛さは控えめ。
という3点でした。
また、「小麦粉の白っぽさがでたら素人だ。」とも仰っていました。
そのヒントをもとに調理師は前日に試作をし、その反省を活かして当日調理をしてくれました。
実際に召し上がった利用者さまからは「色が薄いカレーは昔作っていたのと同じ味だった。こっちの方が余計に美味しかった。」「もともとカレー好きだから嬉しい。」「卵がまるまる1個乗っているのが嬉しくて、最後に崩してゆっくり食べた。」と好評な意見を多数頂きました。
写真の利用者さまは食事の感想を伺うといつも「まあまあだな。」と答えられるのですが、今回は「おいしい。」と言ってくださいました。
皆さまもたまに自宅でいつもと違う味のカレーを作って食べ比べてみるのはいかがでしょうか。
次回の郷土料理の日は12月に京都府の”丹波のばら寿司”と、白味噌を使用した”いとこ汁”等を提供予定です。
Posted by ぱっつんRD
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