2003年版ギネスブックにおいて、世界で最もセラピー効果があると認定された、アザラシ型ロボット「パロ」がかけはしにやってきました。当施設と同一敷地内にある十勝リハビリテーションセンターには北海道介護ロボット普及推進センターが設置されているのですが、そちらを運営する株式会社マルベリーさまより期間限定で貸与していただきました。
声をかけたり頭や身体をなでてやると、様々な声で反応したり、気持ちよさそうに目をつむったり、顔を上げて見つめ返してきたりします。重さは2.7㎏と新生児とほぼ同じで、かつて赤ん坊を抱いた時のことを思い出される方もいらっしゃるそうです。
パロは高齢者施設をはじめ、様々な場所で取り入れられているそうですが、実際にうつが改善されたり活気がでるなどの心理的効果や、ストレス軽減効果、ほかの人との会話が増えるなどの社会的効果が確認されているそうです。また、パロによるロボット・セラピー研究会というものもあり、その効果について毎年のように報告をされているようです。
実際に入所者の皆さまにパロをお見せしたところ、ほとんどの方は「かわいいねえ」と頬を緩ませて頭をなでていらっしゃいました。その後、腕に抱いていただいたのですが、かつて飼っていた犬のことを思い出される方も多く、「かわいい、かわいい」と身体をなでたり、「涙が出てくるわ」と言って実際に涙を流される方もいらっしゃいました。女性だけでなく、男性の方も同じように嬉しそうにされています。
表情や鳴き声、重さや手触りなど、ひとが愛おしみを感じられる要素をよく考えて取り入れられているので、作り物だということを忘れてしまいそうです。
どちらの方も、慈しみながらパロをなでておられたのがとても印象的で、そうした感情を喚起できるというのはすごいことだなあと驚いています。
来週末頃まで貸与していただけるので、その間、たくさんの方にパロと触れあって頂く予定です。
Posted by 園芸療法士
※写真の掲載についてはご本人の承諾を頂いております。
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